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仙台で「いつか自分のお店を」叶えるためのヒント

#暮らしに変化を #街のこと

TOPICS

「自分が作ったお菓子を、たくさんの人に届けられたらいいな」
「いつか、こだわりのパン屋を開きたい」

そんな素敵な夢を抱いている方は多いのではないでしょうか。しかし、いざお店を出すとなると、「何から始めたらいいの?」「失敗したらどうしよう……」と不安も尽きないものです。

そこで今回は、仙台で自らの想いを形にした2人のオーナー、『焼菓子つきみ』の都築さんと、『UCHI NO PAN(うちのパン)』の内ヶ崎さんの経験から、自分のお店をオープンするためのヒントを探ります。



お2人の共通点は、最初から店舗を構えたのではなく、まずはレンタルキッチンやマルシェ出店から「小さく」スタートしたこと。
これから一歩を踏み出したいあなたへ、仙台で飲食店をオープンするまでのリアルな道のりと、初心者が知っておきたい準備のポイントをまとめました。

 

オープンまでの道のり|それぞれの「最初の一歩」


お店をオープンするまでには、物件探し、融資、工事など、たくさんのプロセスが存在します。 お2人はどのようにして夢を形にしたのでしょうか。

『焼菓子つきみ』都築さんの場合:情報収集と行動力



地元・札幌でお菓子販売をしていた都築さんは、2023年に仙台へ移住。
「仙台でもお菓子を作りたい」という想いを胸に、まずは仙台市起業支援センター「アシ☆スタ」への相談からスタートしました。

相談と同時に、レンタルキッチンを活用したイベント出店で経験を重ねていった都築さん。実店舗のオープンに向け精力的に行動したことで、一緒に開業を目指す仲間と、理想の物件に出会いました。

その後、内装工事を経て2024年3月にオープンするまでの道のりを振り返ると、「とくに日本政策金融公庫への融資申し込みに向けた資料作りが大変だった」と話します。

『UCHI NO PAN』内ヶ崎さんの場合:計画性と機材への適応



内ヶ崎さんのパン作りは、「家族みんなで同じものを食べられる、卵・乳製品不使用のパンを作りたい」という想いから始まりました。

家賃や光熱費などの固定費を抑えるため、まずはレンタルキッチンから活動をスタート。マルシェの出店などを通じて着実にファンを増やしていきました。

実店舗のオープンにあたっては、設備を有効活用できる居抜き物件を選択。
準備期間で苦労したのは、「これまで使っていたオーブンと、店舗のデッキオーブンの焼き温度の違い」だったと言います。2週間ほど試作を繰り返し、機材の癖を掴んでいきました。 

また、日本政策金融公庫から設備資金および運転資金として借り入れをするなど、計画的な準備が実を結び、2025年11月にオープンを迎えました。

 

「レンタルキッチン」の活用で手に入れた自信と経験


「いきなりお店を持つのはハードルが高い……」と感じる方は、お2人のようにレンタルキッチン(シェアキッチン)を活用するのがおすすめです。

レンタルキッチンを利用する3つのメリット

1.初期費用を抑えられる
多額の投資をせずに、設備の整った場所でスタートできます。
2.テスト販売ができる
マルシェなどの販売を通じて、どの商品が、どんな層に、どのくらい売れるのかを把握できます。
3.ファンづくり
実店舗を持つ前に、「また食べたい」と言ってくれるファンをつくっておくことは、開店後の売上を支える武器になります。

都築さんは、住まい探しの際にも「近くにレンタルキッチンがあること」を条件にするほど、その存在を重要視していました。
そして、仙台駅前で開催されている「お菓子マルシェ」出店などでお客さんの反応をダイレクトに感じ、自分の力を試す絶好の環境になったと言います。

内ヶ崎さんもレンタルキッチンでの活動を通じて、「ニッチなニーズ」に気付けたことが現在の強みに繋がったと分析しています。一方で、レンタルキッチンは利用料金が原価を押し上げる一因になったり、製造量に限界があるため利益を出しにくい側面も。
「始めたばかりだから……」と安売りするのではなく、将来の店舗運営を見据えた適切な価格設定が重要であるとアドバイスしてくれました。


TNERの菓子製造キッチン
レンタルキッチンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
レンタルキッチンからはじめる小商い

 

【初心者向け】お店をオープンするために必要な準備リスト


お二人の経験を参考に飲食店開業の基本的なポイントを確認しましょう。

① コンセプトを固める(5W1H)
●Why(なぜ):創業の動機や目的、ビジョンを明確にする。
●Who(だれに):ターゲット層(性別・年齢層・ライフスタイルなど)を具体化する。
●What(何を):メニューだけでなく、店舗の雰囲気や体験価値も考える。
●Where(どこで):ターゲット層に合わせたエリア選定と競合リサーチ。
●When(いつ):開店スケジュールや営業時間の決定。
●How(どのように):告知方法、運営オペレーション、資金調達の策定。

これら6つの要素がバラバラにならず、すべて一本の線で繋がっていることが成功のポイントです。


UCHI NO PAN「アレルギーがあってもなくても美味しく食べられるパン」

② お金の計算をしっかりと
開業には内装費や備品代だけでなく、「運転資金」も不可欠です。 一般的には3ヶ月~6ヶ月分の運転資金を予め確保しておくと安心だと言われています。
内ヶ崎さんは「値付け、売上、原価、利益を細かく計算しておくことが重要」と話します。

③ 物件選びは慎重に
立地はもちろん大切ですが、家賃が経営を圧迫しないか慎重に検討しましょう。 焼菓子つきみのような、複数のショップが一つのお店をシェアする「シェアショップ」という形態も、初期費用を抑える一つの選択肢ですね。

④ 必要な届出
オープン前には保健所(営業許可など)、税務署(開業届など)、消防署(防火対象物使用開始届など)への手続きが必要です。条件によって必要な手続きは異なるため、物件契約や内装工事の前に各窓口へ相談しておくと安心です。

⑤ 仙台市の支援を活用しよう
仙台には起業をサポートしてくれる窓口があります。都築さんも活用した仙台市起業支援センター「アシ☆スタ」では、専門家への相談やセミナーが受けられます。 ひとりで悩まず、プロの力を借りるのも成功への近道ですよ。


画像引用:アシスタ公式HP

 

「動いてみる勇気」と「冷静な計画性」


今回お話を伺ったお2人の言葉には、夢を現実に変えるために大切なことが詰まっていました。

都築さんが強調するのは、「やらないよりも、まずはやってみる」のが大切だということ。レンタルキッチンやマルシェの場を活用するなど、一歩を踏み出して「自分の力を試してみる」ことが、何よりの経験になりますよ。


焼菓子つきみは店舗を構えた今でも積極的にイベント出店している

一方で、内ヶ崎さんは夢を継続させるために、冷静に計画を立てることの重要さを教えてくれました。
客単価から逆算して「月に何名のお客様が必要か」を細かく計算することは、一見シビアに思えますが、お店を守るための盾にもなります。数字をしっかりと把握することで、今何をするべきかがクリアに見えてくるはずです。

都築さんの「まず動いてみる勇気」と、内ヶ崎さんの「冷静な計画性」。この両方が、夢を叶える秘訣なのかもしれません。

 

最初は小さく、想いは大きく


「自分のお店をオープンする」というのは大きな挑戦です。でも、いきなり100点を目指す必要はありません。
まずは、レンタルキッチンで小さく始めてみる。
マルシェに出店して、お客様の「美味しい」という笑顔に触れてみる。
そんな小さな成功体験の積み重ねが、いつかあなただけの素敵なお店を作る糧になります。

仙台の街には、そんなあなたの「やってみたい」を応援してくれる場所や人がたくさん。あなたも自分らしい「お店づくりの物語」を、ここ仙台で始めてみませんか?





■ 焼菓子つきみ(シェアショップMEGURU)
北海道産の小麦やバターを使用。量り売りの焼菓子やよつ葉乳業のソフトクリームが人気。
SNSInstagram @tukky.me / @shareshop_meguru

■ UCHI NO PAN(うちのパン)
卵・乳製品不使用。低温熟成で小麦の旨みを引き出した、翌日もしっとり美味しいパン。
SNSInstagram @uchi_nopan

アシ☆スタ
仙台地域で起業を志す方のための支援センター。ビジネスプラン策定のサポートから開業後のフォローまで相談できます。
HP:https://siip.city.sendai.jp/assista/

■TNER
お菓子やパンの製造販売ができるレンタルキッチンを備えたシェア型複合施設。キッチンの見学や利用相談も随時受付中。
HP:https://tner.jp/shop/
お問い合わせはこちら:https://tner.jp/contact/

 

 

記事を書いた人

八島 拓未

コーディネーター

以前は住宅購入の相談所でアドバイザーとして勤務。
コロナ禍で新しい暮らしや新しい働き方が求められる中、シェアオフィスやコワーキングスペースという場所に興味を持ち、エコラに入社。
現在は施設の管理や内覧・お問合せの対応、事務作業など、シェアオフィスの運営業務を担当。

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