2022年5月、青葉区大町にオープンした『GINO-bakery&cafe-(ジーノ-ベーカリーアンドカフェ-)』。
営業日にはこだわりのベーグルとクラシカルなお菓子が店内に並び、訪れるお客さんを楽しませている人気店です。
今回はそんな『GINO』の人気の秘密に迫るべく、店主のふみさんにお話を聞きました。
『GINO』の店主ふみさん
地下鉄東西線「大町西公園駅」から徒歩3分ほど。西公園通りから一本細い道に入った場所に『GINO』はあります。近隣には昔ながらのお店もありますが、昨年オープンしたBlankやEchoesなど、新しい施設も共存するエリアです。
幅広い年齢層の方に親しまれている『GINO』。セミハードで歯切れが良くなるように工夫しているというベーグルは食べやすく、お子さんやご年配の方にも喜ばれています。
「手作業・手づくりにこだわって、毎日食べても飽きないような商品を目指しています。日本人にとってのお米のように、日常の食卓に取り入れてほしいんです。」と、ふみさん。
たくさんの種類があるベーグルの中でも“北海道ゆめちからプレーン”“塩バター”“あんバター”の3品は、定番商品として毎回お店に並びます。
「“ゆめちからプレーン”は北海道から仕入れたゆめちから100%の粉を使用しているので、粉自体に甘みがあります。そのまま食べてもおいしいし、アレンジも楽しめる商品ですよ」。
『GINO』の焼き印が付くのは毎回ではないそう。出会えたらレアかも?
8割は女性のお客様とのことですが、最近は男性のお客様も増えているそう。
「男性に人気なのは“塩バター”ですね。今までパンはあまり食べなかったという方からも好評をいただいています」。
男性人気NO.1の塩バター。もちろん女性にも人気です。
“あんバター”に使用するあんこは、ふみさんが炊いた自家製のもの。控えめな甘さと小豆の食感が残る炊き加減にこだわっているそう。手間のかかる作業ですが、ふみさんは「手間暇かけてなんぼ」と笑います。
あんこ好きな方にはもちろん、苦手な方にも試していただきたい一品。
「並んででも食べたいという人が来てくれる。そういう人に楽しんでもらえるなら。」と語るふみさん。その眼差しからはこれからも手間暇を惜しまない姿勢を感じました。
実はお客さんの中には「ついつい買い過ぎてしまう…」という方も多いようです。そこで、ふみさんがオススメするベーグルのおいしい保存方法とリベイクの仕方をご紹介します。
〇冷凍保存方法
ひとつひとつラップで包み冷凍庫へ
※保存期間は長くて2~3週間ほど。
〇美味しいリベイクの仕方
1.常温で自然解凍(朝に食べる場合は前夜に冷凍庫から出しておくと◎)
2.霧吹きで水分を補給(手で濡らしてもOK)
3.レンジで20~30秒温める
4.表面が張るくらいを目安にトースターで焼く
※塩バターベーグルはトーストしなくても◎
トーストする際はスライスして断面を上向きにし、バターやはちみつなどでシンプルに召し上がるのもオススメとのこと。
ベーグルは冷凍保存しても焼き立てのおいしさを味わえるそうなので、思わず買いすぎてしまっても安心ですね。
短大卒業後10年ほど保育業界に身を置いていたと言うふみさん。幼稚園教諭を経て保育士に転職した頃に、仕事の息抜きとしてパンづくりを始めました。
職業柄か人に教えたり伝えたりすることが好きで、当初は子どもや親子向けのレッスンを中心に活動していました。
「なにかをやるなら高みを目指したいタイプ」と自己分析する通り、パンづくりにも妥協はありません。技術を極めるためにどんどん焼いて、自分で食べきれなくなった分は知り合いに食べてもらったりもしていたそう。
パンづくりへの探求心はどんどん強くなり、ついには長年勤めた保育業界から飲食の道に転身することを決断。その後はパンづくりの現場で学ぶため、県内の大手パン屋の製造部門で4年半ほど知識やスキルを磨きました。
「いい材料を使って、整った環境で働かせてもらったのはとても大きな経験。商品数も多いお店だったので、作業のスピード感とかも現場で身に付けられたと思います。」
パン屋の仕事の傍ら『シェア営業』を始めたのは2年ほど前のこと。そのきっかけは新型コロナウイルスでした。
「自分のお店を持とうと動き始めた時期にコロナが流行り始めたんです。物件の仮契約までしたものの、今が飛び込むタイミングなのか?と冷静に考えると、今ではないかなって」。
目標としていたお店のオープンを一度は断念することに。目の前の目標が立ち消えてしまった喪失感は大きく、しばらくは仕事以外でパンを焼くこともなくなってしまったと言います。そんな時に見つけたのが、店舗を間借りする形で営業できる『シェア営業』スタイルのお店でした。
(※現在は営業者ごとに営業許可の取得が義務付けられています)
「このスタイルならパン屋の仕事と両立できるから、リスクも少ない。自分がやってきたことに対してどんな反応がもらえるのか、腕試しができるなと。チャレンジすることを決めました」。
最初の頃はお客さんのほとんどが友人や知り合いだったそう。それでも回数を重ねるごとにファンが増え、営業日には行列ができる人気店にまでなりました。
「シェア営業を経験して、お店を持ちたいという目標が現実的なものになりました。たくさんの方に知ってもらえたし、何度も足を運んでくれるリピーターも増えて、本当にありがたいです」。
TNERで開かれた「食の小商い塾 はじめるキッチン!」に参加したのも、シェア営業をしている頃。お客さんの気持ちに応えようと、再び自分のお店を持つために動き出しました。
2021年6月、TNER CAFEにて。『はじめるキッチン!』で1日限りの出店。
TNER CAFEは営業許可を取得することで販売も可能なレンタルキッチン。
左:なおっぺさん/右:ふみさん
いつも明るく元気にお店に立つふみさんですが、そこには心強い相棒の存在があります。『GINO』のお菓子担当なおっぺさん。なおっぺさんがお店に立つ日はカヌレやタルト、ヴィクトリアサンドケーキなど数種類のお菓子が店内を彩ります。
ラムバニラカヌレは人気商品の一つ。
なおっぺさんがつくるシュークリームは、スペースや什器などの関係で普段はなかなかお店に並びません。それでも待望するお客さんが多く、不定期でシュークリーム販売をメインとする営業日を設けるほどの人気商品。北海道産のバターと沖縄産のきび砂糖を使用した濃厚でコクのあるカスタードクリームが、ファンを虜にしています。
お二人はもともと高校の同級生です。なおっぺさんは高校生の頃にはもうお菓子屋さんを目指していたそうで、手作りのお菓子を友達に食べてもらうこともあったとか。
「自分がつくったものを食べて、喜んでもらえることが嬉しかった」と話すなおっぺさん。その想いは今も変わりません。
高校卒業後は製菓の道に進み、パティスリー勤務も経験しました。
子育てのためお菓子の仕事から離れていた時期に、ふみさんから「一緒にやらない?」と連絡をしたそう。
「なおちゃんは私の“こういう店にしたい”という想いを理解して、『GINO』の雰囲気に合ったお菓子をつくってくれます。季節の食材を取り入れるのも上手ですね」。
季節ごとに変わるなおっぺさんのお菓子も、『GINO』の楽しみの一つです。
各々が独立し、別々のものをつくっているお二人。性格も一致する部分もあれば、正反対の部分もあると言います。
「お互いの事を知ってるようで知らないというか、いい意味で無関心。なおちゃんが何にこだわってるのかも知らないし」と冗談交じりに話しますが、お互いへの信頼や尊敬があってこその関係のように感じました。
岩手県産のブルーベリーを使用したタルトは夏季限定。秋・冬はどんな商品が並ぶのかお楽しみに。
「何かのついでや流れではなく、ここを目指して来てもらえる店にしたい」と考えていたふみさん。物件を見た時にはすでに、この場所で営業するイメージができたと言います。
地域の方にも親しまれた生ハム専門店からバトンを引き継いだ店舗。
人通りや車通りは多くなく、新しい街、新しい建物でもない。でもそんな街並みに感じる穏やかさや味わい深さがふみさんに合っていたのかも知れません。
ふみさんが目指すのは居心地がよく、人の温かみを感じるお店。お客さんとのコミュニケーションも大事にしています。
「『いつもありがとうございます』とか、一言声を掛けてくれるだけでも嬉しいじゃないですか。私自身そういう人の血が通ったお店が好きなので、GINOに来てくれるお客さんにもコミュニケーションを含めて楽しんでもらえたら嬉しいです」。
レパートリーは数えきれないというベーグルは、営業日ごとに10~13種類ほど並びます。中でも“本日のサンド”は生地も挟む食材も毎回変えています。
「『こういう食べ方もあるんだ』っていうのを知ってほしいですね。そのまま食べてもおいしいけど、野菜やいろんな食材と合うように工夫してるので」。
食の時間にちょっとひと手間かける。そんな楽しみ方を提案したいと言うふみさん。お客さんの日常を豊かにしたいというサービス精神を感じますね。
包装をしていない商品をそのまま積み上げるベイクショップスタイルの陳列も、お客さんを楽しませる工夫のひとつ。たくさんのベーグルやお菓子が積みあがっている光景は、確かに心躍るものがあります。
「来てくださるお客さんのおかげで今がある。お客さんありきの商売なので、感謝することばかりです」。
最近はお客さん同士の交流も増えていることを嬉しく感じているそう。
人と関わる場が少なくなっているからこそ『GINO』がコミュニティーの場になればと考え、今後はカフェ営業やレッスンの再開も視野に入れています。
『GINO』は人気店であるにもかかわらず、広告や宣伝をほとんどしていません。営業は不定期で、お知らせはInstagramのみ。
お客さんが『GINO』について投稿し、それを見た人が新たなお客さんになる。人から人へ繋がり輪が広がっていく様子は、新しいコミュニティーの形とも言えるのではないでしょうか。
真心のこもった商品、対面販売での温かな対応やお二人の人柄がお客さんの心を掴んでいるように感じます。
『GINO-bake&cafe-』には、記事では伝えきれない魅力がたくさん詰まっています。お二人が生み出すベーグルや焼き菓子、そして温かな空間と笑顔に会いに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
営業日にはこだわりのベーグルとクラシカルなお菓子が店内に並び、訪れるお客さんを楽しませている人気店です。
今回はそんな『GINO』の人気の秘密に迫るべく、店主のふみさんにお話を聞きました。
『GINO』の店主ふみさん
ベーグルを日常の食卓に取り入れてほしい
地下鉄東西線「大町西公園駅」から徒歩3分ほど。西公園通りから一本細い道に入った場所に『GINO』はあります。近隣には昔ながらのお店もありますが、昨年オープンしたBlankやEchoesなど、新しい施設も共存するエリアです。
幅広い年齢層の方に親しまれている『GINO』。セミハードで歯切れが良くなるように工夫しているというベーグルは食べやすく、お子さんやご年配の方にも喜ばれています。
「手作業・手づくりにこだわって、毎日食べても飽きないような商品を目指しています。日本人にとってのお米のように、日常の食卓に取り入れてほしいんです。」と、ふみさん。
たくさんの種類があるベーグルの中でも“北海道ゆめちからプレーン”“塩バター”“あんバター”の3品は、定番商品として毎回お店に並びます。
「“ゆめちからプレーン”は北海道から仕入れたゆめちから100%の粉を使用しているので、粉自体に甘みがあります。そのまま食べてもおいしいし、アレンジも楽しめる商品ですよ」。
『GINO』の焼き印が付くのは毎回ではないそう。出会えたらレアかも?
8割は女性のお客様とのことですが、最近は男性のお客様も増えているそう。
「男性に人気なのは“塩バター”ですね。今までパンはあまり食べなかったという方からも好評をいただいています」。
男性人気NO.1の塩バター。もちろん女性にも人気です。
“あんバター”に使用するあんこは、ふみさんが炊いた自家製のもの。控えめな甘さと小豆の食感が残る炊き加減にこだわっているそう。手間のかかる作業ですが、ふみさんは「手間暇かけてなんぼ」と笑います。
あんこ好きな方にはもちろん、苦手な方にも試していただきたい一品。
「並んででも食べたいという人が来てくれる。そういう人に楽しんでもらえるなら。」と語るふみさん。その眼差しからはこれからも手間暇を惜しまない姿勢を感じました。
実はお客さんの中には「ついつい買い過ぎてしまう…」という方も多いようです。そこで、ふみさんがオススメするベーグルのおいしい保存方法とリベイクの仕方をご紹介します。
〇冷凍保存方法
ひとつひとつラップで包み冷凍庫へ
※保存期間は長くて2~3週間ほど。
〇美味しいリベイクの仕方
1.常温で自然解凍(朝に食べる場合は前夜に冷凍庫から出しておくと◎)
2.霧吹きで水分を補給(手で濡らしてもOK)
3.レンジで20~30秒温める
4.表面が張るくらいを目安にトースターで焼く
※塩バターベーグルはトーストしなくても◎
トーストする際はスライスして断面を上向きにし、バターやはちみつなどでシンプルに召し上がるのもオススメとのこと。
ベーグルは冷凍保存しても焼き立てのおいしさを味わえるそうなので、思わず買いすぎてしまっても安心ですね。
お店を持つまでの道のり
短大卒業後10年ほど保育業界に身を置いていたと言うふみさん。幼稚園教諭を経て保育士に転職した頃に、仕事の息抜きとしてパンづくりを始めました。
職業柄か人に教えたり伝えたりすることが好きで、当初は子どもや親子向けのレッスンを中心に活動していました。
「なにかをやるなら高みを目指したいタイプ」と自己分析する通り、パンづくりにも妥協はありません。技術を極めるためにどんどん焼いて、自分で食べきれなくなった分は知り合いに食べてもらったりもしていたそう。
パンづくりへの探求心はどんどん強くなり、ついには長年勤めた保育業界から飲食の道に転身することを決断。その後はパンづくりの現場で学ぶため、県内の大手パン屋の製造部門で4年半ほど知識やスキルを磨きました。
「いい材料を使って、整った環境で働かせてもらったのはとても大きな経験。商品数も多いお店だったので、作業のスピード感とかも現場で身に付けられたと思います。」
パン屋の仕事の傍ら『シェア営業』を始めたのは2年ほど前のこと。そのきっかけは新型コロナウイルスでした。
「自分のお店を持とうと動き始めた時期にコロナが流行り始めたんです。物件の仮契約までしたものの、今が飛び込むタイミングなのか?と冷静に考えると、今ではないかなって」。
目標としていたお店のオープンを一度は断念することに。目の前の目標が立ち消えてしまった喪失感は大きく、しばらくは仕事以外でパンを焼くこともなくなってしまったと言います。そんな時に見つけたのが、店舗を間借りする形で営業できる『シェア営業』スタイルのお店でした。
(※現在は営業者ごとに営業許可の取得が義務付けられています)
「このスタイルならパン屋の仕事と両立できるから、リスクも少ない。自分がやってきたことに対してどんな反応がもらえるのか、腕試しができるなと。チャレンジすることを決めました」。
最初の頃はお客さんのほとんどが友人や知り合いだったそう。それでも回数を重ねるごとにファンが増え、営業日には行列ができる人気店にまでなりました。
「シェア営業を経験して、お店を持ちたいという目標が現実的なものになりました。たくさんの方に知ってもらえたし、何度も足を運んでくれるリピーターも増えて、本当にありがたいです」。
TNERで開かれた「食の小商い塾 はじめるキッチン!」に参加したのも、シェア営業をしている頃。お客さんの気持ちに応えようと、再び自分のお店を持つために動き出しました。
2021年6月、TNER CAFEにて。『はじめるキッチン!』で1日限りの出店。
TNER CAFEは営業許可を取得することで販売も可能なレンタルキッチン。
お菓子担当の相棒、なおっぺさん
左:なおっぺさん/右:ふみさん
いつも明るく元気にお店に立つふみさんですが、そこには心強い相棒の存在があります。『GINO』のお菓子担当なおっぺさん。なおっぺさんがお店に立つ日はカヌレやタルト、ヴィクトリアサンドケーキなど数種類のお菓子が店内を彩ります。
ラムバニラカヌレは人気商品の一つ。
なおっぺさんがつくるシュークリームは、スペースや什器などの関係で普段はなかなかお店に並びません。それでも待望するお客さんが多く、不定期でシュークリーム販売をメインとする営業日を設けるほどの人気商品。北海道産のバターと沖縄産のきび砂糖を使用した濃厚でコクのあるカスタードクリームが、ファンを虜にしています。
お二人はもともと高校の同級生です。なおっぺさんは高校生の頃にはもうお菓子屋さんを目指していたそうで、手作りのお菓子を友達に食べてもらうこともあったとか。
「自分がつくったものを食べて、喜んでもらえることが嬉しかった」と話すなおっぺさん。その想いは今も変わりません。
高校卒業後は製菓の道に進み、パティスリー勤務も経験しました。
子育てのためお菓子の仕事から離れていた時期に、ふみさんから「一緒にやらない?」と連絡をしたそう。
「なおちゃんは私の“こういう店にしたい”という想いを理解して、『GINO』の雰囲気に合ったお菓子をつくってくれます。季節の食材を取り入れるのも上手ですね」。
季節ごとに変わるなおっぺさんのお菓子も、『GINO』の楽しみの一つです。
各々が独立し、別々のものをつくっているお二人。性格も一致する部分もあれば、正反対の部分もあると言います。
「お互いの事を知ってるようで知らないというか、いい意味で無関心。なおちゃんが何にこだわってるのかも知らないし」と冗談交じりに話しますが、お互いへの信頼や尊敬があってこその関係のように感じました。
岩手県産のブルーベリーを使用したタルトは夏季限定。秋・冬はどんな商品が並ぶのかお楽しみに。
人の温かみを感じるお店でありたい
「何かのついでや流れではなく、ここを目指して来てもらえる店にしたい」と考えていたふみさん。物件を見た時にはすでに、この場所で営業するイメージができたと言います。
地域の方にも親しまれた生ハム専門店からバトンを引き継いだ店舗。
人通りや車通りは多くなく、新しい街、新しい建物でもない。でもそんな街並みに感じる穏やかさや味わい深さがふみさんに合っていたのかも知れません。
ふみさんが目指すのは居心地がよく、人の温かみを感じるお店。お客さんとのコミュニケーションも大事にしています。
「『いつもありがとうございます』とか、一言声を掛けてくれるだけでも嬉しいじゃないですか。私自身そういう人の血が通ったお店が好きなので、GINOに来てくれるお客さんにもコミュニケーションを含めて楽しんでもらえたら嬉しいです」。
レパートリーは数えきれないというベーグルは、営業日ごとに10~13種類ほど並びます。中でも“本日のサンド”は生地も挟む食材も毎回変えています。
「『こういう食べ方もあるんだ』っていうのを知ってほしいですね。そのまま食べてもおいしいけど、野菜やいろんな食材と合うように工夫してるので」。
食の時間にちょっとひと手間かける。そんな楽しみ方を提案したいと言うふみさん。お客さんの日常を豊かにしたいというサービス精神を感じますね。
包装をしていない商品をそのまま積み上げるベイクショップスタイルの陳列も、お客さんを楽しませる工夫のひとつ。たくさんのベーグルやお菓子が積みあがっている光景は、確かに心躍るものがあります。
お客さんからお客さんへ、繋がる輪
「来てくださるお客さんのおかげで今がある。お客さんありきの商売なので、感謝することばかりです」。
最近はお客さん同士の交流も増えていることを嬉しく感じているそう。
人と関わる場が少なくなっているからこそ『GINO』がコミュニティーの場になればと考え、今後はカフェ営業やレッスンの再開も視野に入れています。
『GINO』は人気店であるにもかかわらず、広告や宣伝をほとんどしていません。営業は不定期で、お知らせはInstagramのみ。
お客さんが『GINO』について投稿し、それを見た人が新たなお客さんになる。人から人へ繋がり輪が広がっていく様子は、新しいコミュニティーの形とも言えるのではないでしょうか。
真心のこもった商品、対面販売での温かな対応やお二人の人柄がお客さんの心を掴んでいるように感じます。
『GINO-bake&cafe-』には、記事では伝えきれない魅力がたくさん詰まっています。お二人が生み出すベーグルや焼き菓子、そして温かな空間と笑顔に会いに、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
その他詳細
GINO-bakery&cafe
住所:仙台市青葉区大町2丁目11‐13‐1F
営業:不定期(Instagramをご確認ください)
記事を書いた人
八島 拓未
コーディネーター
以前は住宅購入の相談所でアドバイザーとして勤務。
コロナ禍で新しい暮らしや新しい働き方が求められる中、シェアオフィスやコワーキングスペースという場所に興味を持ち、エコラに入社。
現在は施設の管理や内覧・お問合せの対応、事務作業など、シェアオフィスの運営業務を担当。