塩釜駅から徒歩1分ほどの場所にある『マーケットアパートメント塩釜』。2024年3月下旬、その一角に二人のフォトグラファーが共同で運営する『studio salt(スタジオ ソルト)』がオープンしました。

撮影:狩野良介
地元・塩竈で同級生として学生時代を過ごしたお二人が、フォトスタジオをやろう!と決めたのは2024年1月のこと。そこから3ヶ月弱でのスピードオープンとなりました。
「スタジオのオープンまでは完全に勢いだけで行動していましたね」と笑って振り返るお二人ですが、当初はなかなか依頼が増えず、苦労もあったそう。
今回は塩竈に新しく誕生したフォトスタジオのこと、そこで一緒に歩み出した二人のフォトグラファーが写真に込める想いについてご紹介いたします。

狩野良介(かのりょうすけ)

小只実季(おただみき)
『studio salt』の内装はとてもシンプル。「こちらで用意した色に染まってほしくない」という理由から、あえて背景やインテリアなどを使用せず真っ白い壁だけの空間にしています。
「なにもない空間なので、お子さんが走り回っても大丈夫。緊張せずに、自然体で撮影できますよ」と小只さん。

撮影:狩野良介
作り込まれた『映え』ではなく大事なのは写る人、その人の個性を見出すことだと考えているからこそ、シンプルな空間になりました。
また、狩野さんは真っ白な壁にLEDライトを当て、さまざまな色を表現した撮影を行うことも。床はコンクリート打ちっぱなしなので、火や水、粉を使った演出も可能だと言います。
「レンタルスタジオでは抵抗があることも、自分のスタジオという強みを活かして臨めます。大きな壁のおかげで、これまでは難しかった大人数が横並びになる写真も撮れるようになったんですよ」

撮影:狩野良介
多様な色に染めることができるシンプルな空間で、お客さんの個性とフォトグラファーの個性が掛け合わさり、世界に一つの特別な瞬間を作り上げています。
七五三の撮影では近くの塩竈神社で撮影するなど、ロケーション撮影も可能。雨天時にはスタジオ撮影に切り替えることもできるので、撮影日をずらせない場合でも安心です。
小只さんは他にも、ご家族の日常を撮影する『ライフスタイルニューボーンフォト』というプランも用意しており、依頼者の自宅で日常風景を撮影することも。撮影場所もスタイルも固定しない、オーダーメイド式の撮影が喜ばれています。
小只さんはフォトグラファーとして活躍する一方、二人のお子さんを育てるママでもあります。
「自分も育児をしているので、子どもの可愛い瞬間というか、この瞬間を残したい!というタイミングを理解できるんです。育児の楽しさや、逆に苦労もわかる。撮影中もそういうお話をしたり、ご家族の気持ちに寄り添えることが強みだと思っています」
だからこそ被写体となるご家族の表情も柔らかくなり、小只さんが撮影する写真には温かな空気が溢れています。

撮影:小只実季
また、小只さんは『ママと赤ちゃんのための撮影会イベント』も開催しています。赤ちゃんが主役になる撮影会は多くありますが、ママと赤ちゃんの二人が主役になる撮影会はなかなかありませんよね。
「私自身、子どもが小さい時に一緒に写った写真が少ないんです。そういう経験から、世のママたちに写真を残してほしいという気持ちで始めました」
育休中のママにも気軽に参加してもらえるように、低価格で開催しているこの撮影会。定員の10組が満枠になり、一日中撮影をしていた日もあったそう。
「撮影も大変だったし、その後の編集作業も大変なんですよね。でも『こういう写真を撮れてよかった』『また撮影したい!』と言っていただけるとやっぱり嬉しい。頑張るしかないなって思います」

撮影:小只実季
小只さんが長年勤めた会社を辞めてフォトグラファーを志したのは「子どもに楽しく働いている自分の姿を見せたかった」というのも理由の一つ。その言葉の通り、小只さんからはフォトグラファーの仕事に笑顔で向き合う姿勢を感じました。
二人のフォトグラファーそれぞれに特色があるのも『studio salt』の魅力。

撮影:狩野良介
狩野さんは人物、とくに集合写真が得意とのこと。これまで写真コンテストに応募した作品も集合写真が多く、2024年の全国展では河北新報社賞を受賞しました。
2024年末にスタジオで開催した個展『シオガマ・ヒーローズ』では、受賞作品を含む全13作品を展示。塩竈市の離島・浦戸諸島で働く人たちの姿を、約半年をかけて撮り続けてきました。
「働く人はみんなヒーロー、これは専門学校時代の卒業制作のテーマでもありました。卒業後も撮り続けていきたいと思っていたことが、このような形で実現できて嬉しいです」
ずっと塩竈で写真を撮りたいと考えていた狩野さんは、地元を盛り上げる活動にも積極的です。
アスリートやダンサー、モデルなどの宣材写真やオーディション写真を撮影することも多く、最近ではプロ野球のチアリーダーオーディション用の撮影を担当したことも。
「無事に写真審査を通過してご本人も合格しました。全国トップレベルのオーディションに私の写真が通用したのかな、と嬉しく思っています」

撮影:狩野良介
写真を撮る行為そのものや、撮った写真を見返している時間がとても楽しいという狩野さん。フォトグラファーになろう!という明確なきっかけはなく、気が付いたらフォトグラファーとして活動していたと話します。
「潜在的に思い出を大切にしたいと願っていた。それを実現する一つの手段として、カメラ・写真に惹かれたのかもしれません」
狩野さんが撮影した写真からは、生き生きとしたエネルギーを感じます。それは狩野さんが写真に込める静かな熱意から生まれるものなのかもしれません。
「狩野さんが急にスタジオをやる!と言い出して、物件も探してきたんです」
突然のお誘いを受け、そのままの勢いでオープンまで一気に駆け抜けたお二人。当初見ていた物件の他にテナントはないかとインターネットで探し、見つけたのが『マーケットアパートメント塩釜』でした。

株式会社エコラがリノベーションを施した『マーケットアパートメント塩釜』は、2024年のRENOVATION OF THE YEARで『職住一体リノベーション賞』を受賞した物件です。
(受賞内容の詳細はこちら:https://ecola.co.jp/news/250108-2/)
「決め手はなんといっても綺麗だったこと。お客さんを招く場所ですし、水回りなども含めて綺麗な場所が良かった。お隣の『ごはん屋はれ』さんの雰囲気も良くて、こんな内装にしてもらえるんだな~とイメージできたのも大きいですね」と小只さん。
『ごはん屋はれ』の店主・佐藤さんとは日頃から交流があり、小只さんのお誕生日には定食やスイーツのプレートをプレゼントしてもらったそう。
「内覧からずっと担当してくれたエコラの人たちも素敵な人で。その良い印象があったからこの場所に決めたという部分もありますね。新しくお隣に入った美容室の方とも、着付けやヘアメイクで連携したいですねと話をしているんですよ」
綺麗なリノベーション物件という魅力だけではなく『人との繋がり』も感じられる。『マーケットアパートメント塩釜』はここで活動する人たちによって、そんな場所へと成長しています。
七五三や成人式など、人生の節目にフォトスタジオで写真を撮るという方は多いかと思います。ですが小只さんは、なんでもない日の自分、いつもの自分を習慣として残してほしいと話します。
「たとえば、お墓参りは毎年決まった時期に必ず行きますよね。写真も同じ感覚で、毎年一回撮影するというのが当たり前になってくれたら嬉しいです。小さい頃はもちろん、大人になっても自分自身を残すことを大事にしてほしいなって」

撮影:小只実季
身構えたり着飾ったりせず、気軽に日常の自分を残せるフォトスタジオ。『studio salt』はそんな場所を目指しています。
家族写真や宣材写真を撮ることが多いお二人ですが、相談次第でさまざまな撮影が可能です。
「事業用のプロフィール写真などもご相談ください。ただ顔だけを写すのではなく、お仕事中だったり、仕事道具も含めて撮影したり。一枚でその人を表すプロフィール写真みたいなものも撮ってみたいですね」
『studio salt』の名前の由来には、塩竈の『塩』だけではなく調味料の『塩』の意味も含まれているそう。フォトグラファーという『塩』が、お客さんという『素材』をいかに活かせるか。そんな想いで日々の撮影に向き合っています。
お客さんが自分の存在意義を感じられる場所として、そしてフォトグラファー二人が一緒に自分の強みを作っていく場所として。
『studio salt』はたくさんの人の日常や特別な瞬間を写し続けていきます。

撮影:狩野良介
地元・塩竈で同級生として学生時代を過ごしたお二人が、フォトスタジオをやろう!と決めたのは2024年1月のこと。そこから3ヶ月弱でのスピードオープンとなりました。
「スタジオのオープンまでは完全に勢いだけで行動していましたね」と笑って振り返るお二人ですが、当初はなかなか依頼が増えず、苦労もあったそう。
今回は塩竈に新しく誕生したフォトスタジオのこと、そこで一緒に歩み出した二人のフォトグラファーが写真に込める想いについてご紹介いたします。

狩野良介(かのりょうすけ)
24歳頃から本格的に写真を始め、カメラマンとして独立を目指して28歳で仙台の専門学校へ社会人入学。在学中にフォトマスター検定1級を取得し、2年間でフィルムの基礎からスタジオライティングなど叩き込む。卒業と同時にフリーランスデビューし、現在は家族写真、プロフィール写真、料理、企業広告、スポーツなど幅広く活躍中。

小只実季(おただみき)
第一子育休中にオンラインスクールで写真を勉強。2021年、出張撮影カメラマンとして活動開始するため10年以
上務めた大企業を退職し、働き方を見直す。2024年、第二子出産を期にフリーランスフォトグラファーとして始動。
現在は「写真は愛情を可視化する手段」をコンセプトに、人物撮影を中心に活動している。
個性を見出すシンプルなスタジオ空間
『studio salt』の内装はとてもシンプル。「こちらで用意した色に染まってほしくない」という理由から、あえて背景やインテリアなどを使用せず真っ白い壁だけの空間にしています。
「なにもない空間なので、お子さんが走り回っても大丈夫。緊張せずに、自然体で撮影できますよ」と小只さん。

撮影:狩野良介
作り込まれた『映え』ではなく大事なのは写る人、その人の個性を見出すことだと考えているからこそ、シンプルな空間になりました。
また、狩野さんは真っ白な壁にLEDライトを当て、さまざまな色を表現した撮影を行うことも。床はコンクリート打ちっぱなしなので、火や水、粉を使った演出も可能だと言います。
「レンタルスタジオでは抵抗があることも、自分のスタジオという強みを活かして臨めます。大きな壁のおかげで、これまでは難しかった大人数が横並びになる写真も撮れるようになったんですよ」

撮影:狩野良介
多様な色に染めることができるシンプルな空間で、お客さんの個性とフォトグラファーの個性が掛け合わさり、世界に一つの特別な瞬間を作り上げています。
七五三の撮影では近くの塩竈神社で撮影するなど、ロケーション撮影も可能。雨天時にはスタジオ撮影に切り替えることもできるので、撮影日をずらせない場合でも安心です。
小只さんは他にも、ご家族の日常を撮影する『ライフスタイルニューボーンフォト』というプランも用意しており、依頼者の自宅で日常風景を撮影することも。撮影場所もスタイルも固定しない、オーダーメイド式の撮影が喜ばれています。
ママだからこそわかる、お子さんの『可愛い瞬間』を逃さない
小只さんはフォトグラファーとして活躍する一方、二人のお子さんを育てるママでもあります。
「自分も育児をしているので、子どもの可愛い瞬間というか、この瞬間を残したい!というタイミングを理解できるんです。育児の楽しさや、逆に苦労もわかる。撮影中もそういうお話をしたり、ご家族の気持ちに寄り添えることが強みだと思っています」
だからこそ被写体となるご家族の表情も柔らかくなり、小只さんが撮影する写真には温かな空気が溢れています。

撮影:小只実季
また、小只さんは『ママと赤ちゃんのための撮影会イベント』も開催しています。赤ちゃんが主役になる撮影会は多くありますが、ママと赤ちゃんの二人が主役になる撮影会はなかなかありませんよね。
「私自身、子どもが小さい時に一緒に写った写真が少ないんです。そういう経験から、世のママたちに写真を残してほしいという気持ちで始めました」
育休中のママにも気軽に参加してもらえるように、低価格で開催しているこの撮影会。定員の10組が満枠になり、一日中撮影をしていた日もあったそう。
「撮影も大変だったし、その後の編集作業も大変なんですよね。でも『こういう写真を撮れてよかった』『また撮影したい!』と言っていただけるとやっぱり嬉しい。頑張るしかないなって思います」

撮影:小只実季
小只さんが長年勤めた会社を辞めてフォトグラファーを志したのは「子どもに楽しく働いている自分の姿を見せたかった」というのも理由の一つ。その言葉の通り、小只さんからはフォトグラファーの仕事に笑顔で向き合う姿勢を感じました。
『人』の魅力を捉える写真
二人のフォトグラファーそれぞれに特色があるのも『studio salt』の魅力。

撮影:狩野良介
狩野さんは人物、とくに集合写真が得意とのこと。これまで写真コンテストに応募した作品も集合写真が多く、2024年の全国展では河北新報社賞を受賞しました。
2024年末にスタジオで開催した個展『シオガマ・ヒーローズ』では、受賞作品を含む全13作品を展示。塩竈市の離島・浦戸諸島で働く人たちの姿を、約半年をかけて撮り続けてきました。
「働く人はみんなヒーロー、これは専門学校時代の卒業制作のテーマでもありました。卒業後も撮り続けていきたいと思っていたことが、このような形で実現できて嬉しいです」
ずっと塩竈で写真を撮りたいと考えていた狩野さんは、地元を盛り上げる活動にも積極的です。
アスリートやダンサー、モデルなどの宣材写真やオーディション写真を撮影することも多く、最近ではプロ野球のチアリーダーオーディション用の撮影を担当したことも。
「無事に写真審査を通過してご本人も合格しました。全国トップレベルのオーディションに私の写真が通用したのかな、と嬉しく思っています」

撮影:狩野良介
写真を撮る行為そのものや、撮った写真を見返している時間がとても楽しいという狩野さん。フォトグラファーになろう!という明確なきっかけはなく、気が付いたらフォトグラファーとして活動していたと話します。
「潜在的に思い出を大切にしたいと願っていた。それを実現する一つの手段として、カメラ・写真に惹かれたのかもしれません」
狩野さんが撮影した写真からは、生き生きとしたエネルギーを感じます。それは狩野さんが写真に込める静かな熱意から生まれるものなのかもしれません。
スタジオを構えた『マーケットアパートメント塩釜』とは
「狩野さんが急にスタジオをやる!と言い出して、物件も探してきたんです」
突然のお誘いを受け、そのままの勢いでオープンまで一気に駆け抜けたお二人。当初見ていた物件の他にテナントはないかとインターネットで探し、見つけたのが『マーケットアパートメント塩釜』でした。

株式会社エコラがリノベーションを施した『マーケットアパートメント塩釜』は、2024年のRENOVATION OF THE YEARで『職住一体リノベーション賞』を受賞した物件です。
(受賞内容の詳細はこちら:https://ecola.co.jp/news/250108-2/)
「決め手はなんといっても綺麗だったこと。お客さんを招く場所ですし、水回りなども含めて綺麗な場所が良かった。お隣の『ごはん屋はれ』さんの雰囲気も良くて、こんな内装にしてもらえるんだな~とイメージできたのも大きいですね」と小只さん。
『ごはん屋はれ』の店主・佐藤さんとは日頃から交流があり、小只さんのお誕生日には定食やスイーツのプレートをプレゼントしてもらったそう。
「内覧からずっと担当してくれたエコラの人たちも素敵な人で。その良い印象があったからこの場所に決めたという部分もありますね。新しくお隣に入った美容室の方とも、着付けやヘアメイクで連携したいですねと話をしているんですよ」
綺麗なリノベーション物件という魅力だけではなく『人との繋がり』も感じられる。『マーケットアパートメント塩釜』はここで活動する人たちによって、そんな場所へと成長しています。
気軽に日常を残せるフォトスタジオへ
七五三や成人式など、人生の節目にフォトスタジオで写真を撮るという方は多いかと思います。ですが小只さんは、なんでもない日の自分、いつもの自分を習慣として残してほしいと話します。
「たとえば、お墓参りは毎年決まった時期に必ず行きますよね。写真も同じ感覚で、毎年一回撮影するというのが当たり前になってくれたら嬉しいです。小さい頃はもちろん、大人になっても自分自身を残すことを大事にしてほしいなって」

撮影:小只実季
身構えたり着飾ったりせず、気軽に日常の自分を残せるフォトスタジオ。『studio salt』はそんな場所を目指しています。
家族写真や宣材写真を撮ることが多いお二人ですが、相談次第でさまざまな撮影が可能です。
「事業用のプロフィール写真などもご相談ください。ただ顔だけを写すのではなく、お仕事中だったり、仕事道具も含めて撮影したり。一枚でその人を表すプロフィール写真みたいなものも撮ってみたいですね」
『studio salt』の名前の由来には、塩竈の『塩』だけではなく調味料の『塩』の意味も含まれているそう。フォトグラファーという『塩』が、お客さんという『素材』をいかに活かせるか。そんな想いで日々の撮影に向き合っています。
お客さんが自分の存在意義を感じられる場所として、そしてフォトグラファー二人が一緒に自分の強みを作っていく場所として。
『studio salt』はたくさんの人の日常や特別な瞬間を写し続けていきます。
ご予約・ご相談は各フォトグラファーのInstagramダイレクトメールより受け付けております。
撮影プランの詳細や料金についてなど、お気軽にご相談くださいね。
狩野良介:https://www.instagram.com/kanograph/
小只実季:https://www.instagram.com/_mkty.graphy_/
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狩野良介:https://www.instagram.com/kanograph/
小只実季:https://www.instagram.com/_mkty.graphy_/
その他詳細
記事を書いた人

八島 拓未
コーディネーター
以前は住宅購入の相談所でアドバイザーとして勤務。
コロナ禍で新しい暮らしや新しい働き方が求められる中、シェアオフィスやコワーキングスペースという場所に興味を持ち、エコラに入社。
現在は施設の管理や内覧・お問合せの対応、事務作業など、シェアオフィスの運営業務を担当。